変臭腸さま
12歳のときの日記を読んでみた。
ほれ、担任の先生との交換日記な。
ぬいぐるみの紹介、飼い猫との「戦争」ネタ。
森昌子の替え歌、勝手なポエム、連載小説。
そして、自分のことを「変臭腸」と書いてある。
「精神構造」が、今とまったく同じだと思った。
こういうバカなことを書くことが、
そのまま「仕事」になった?あたしは幸せなんやね。
日記の余白は、びっしりと「まんが」で埋め尽くされていた。
先生はいったい、どう思っていたのか。
おまけに、ときどき「先生への抗議文」が入っている。
「まんがは役に立つんだぞ!!」
「●●ちゃんに、こわごわ注意するな!」
「ねえ、わかった? ここに答えを書け!!」
エラソウなこと、この上ない。
先生の返事にも「たじろぎ」が感じられる。
そして、やたら長い「弁明」が続く。
「ショックです」と書かれている日もあった。
「連載小説」のタイトルは「世界・男食べ歩き」だった。
やはり「血は争えない」というのか。
当時人気のフランス人俳優が自分に一目惚れし、
「愛があればカオの差なんて」という映画で共演し、
やがて結婚するという内容だった。
その後、この俳優の浮気により、あっさりと離婚するあたり、
独特の人生観?がにじみ出ている。
この「世界食べ歩き」には、先生のコメントはなく、
ただ「丸」がしてあるだけだった。