狂ったアタマ
村に帰ってくると、ぷ~んと緑の匂いがする。
いい匂いだあ。。。
木立のてっぺんでは、鳥がさかんにさえずり合ってる。
ぴちゅりん、ぴちゅりりり~。
ちゅりりり~、ちゅりりぃ~ん。
生きてるんだね。うれしいんだね。
いつも部屋の窓からバードウォッチングしてる。
鳥のなきごえは、本当に可愛い。
だから家電の出す音って、やっぱり嫌いだよ。
ぴーぴーって、耳をつんざくような高音を出すだろ。
山手線の発着音も嫌いだった。
とくに目黒駅の音。くどすぎる。
あれを聴くと、いつも殺気立った。
原宿駅(新宿方面)の音は、ちょっとよかった。
あれを聴くといつも、風呂の中のおならの音を思い出した。
「ぼこぶぐぐ~」ってさ。
好きなのは、フランスの電話の発信音。
ぽーっ、ぽーって、ほんとおならみたいな音。
救急車の音も、とうふ屋のラッパみたいでよかった。
山手線も「おなら音」にしたら、
もっとみんな笑顔になるとおもうよ。
「たまご」と「きゅうり」。
あたしの一番好きな日本語がコレ。
たまご。たまご。たまご。
本当にそこから「可愛い赤ちゃんが生まれてくる」かんじがする。
「たま」と「ご」の組み合わせ。
う~ん、この語感はたまらないね。
「きゅうり」「胡瓜」もいいね。
何とも素朴でみずみずしい、この響き。
「日本のきれいな野菜」ってかんじがする。
フランス語できゅうりは「コンコンブル」。
こりゃだめだ。
まるで、人をなぐる道具みたいだもん。
上の写真は、40代の頃の Billy。
「オスゴリラ」みたいな顔が、このコラムにぴったりね。
何の話だっけ?
昔よく、フランスに遊びに行ってた。
あたしにとってフランスは、
遠くに住んでるおばあちゃんみたいな感じ。
いっぱい可愛がってもらった。
「またいつでも帰って来いよぉ~」って言ってくれてる。
じゃあ、じいちゃんは?
それは日本かな。
東洋とか日本には、やっぱり特別な何かがある。
大切なものをもらった。このじいちゃんから。
あたしの母親。それは何か。
ダンスかもしれんな。
クラシックとコンテンポラリの娘が、あたしの母親だと思う。
おどる、うごく。
このことから、たくさんの贈り物をもらった。
それについては、またいつか書きたい。
…このミッキーマウスみたいな蝶ネクタイ、可愛いやろ。
こういうバカァなおしゃれが好き。
じゃあ父親は、ロックか? そうさ。
最も、センシティブでヴィヴィッドな音楽が、あたしの父親。
女とマリファナばっかり。家にも帰ってこない。
見本にもならない。
でも、すっごくクールで、狂っちゃってるかんじ。
生きてるって、こういうことさ。
あたしにきょうだいがいるとすれば、ねこ。
同じ祖先を持つのが、わが姉妹、ねこちゃんなの。
いっつも目を一文字にして、宇宙人みたいな顔して、
ひなたで突っ立ってるだろ。
あれが、わが同朋。
ホント気まぐれで、好きなことしかやらない。
嫌いなヤツが来たら、きびすを返す。
それでいいのさ。
◆本日の出演
Billy Squier/Def Leppard/きんどーちゃん/トシちゃん/後藤熊男/
Keith Richards/上野のパンダちゃん/村人ぷく